コラム

発見コラム「田井の目」

不動産鑑定士の目線で見る世の中はちょっと違う?!

2012/02/10

東京都LCP制度はマンション市場に影響を与えるか?

まだまだ寒い時期が続きますが、暦のうえでは春になり、なんとなく新しい生活への準備が進みつつあるような気がします。

不動産関係では春に向けて転勤や進学により人が移動する事に伴い新築や中古のマンションの広告が増えてきます。

名古屋圏に関しては統計上の資料によると昨年の震災の影響以前から新築マンションの供給は減っており逆に比較的割安感があり利便性が高い中古物件に人気が集まり、その流通事例は年々増加し、2011年には4万戸を超えているようです。

ただし感覚的には、新築マンションの新聞の広告はずいぶん増えましたし私の事務所の東区界隈では、30階を超えるタワーマンションを始め複数のマンションの建築ラッシュなので、新規供給もずいぶん多いイメージではあります。

このような新築、中古マンション市場に対し何らかのインパクトを与えるであろう制度が東京都で実施されるようです。

それは「東京都LCP住宅情報登録閲覧制度」というもので、LCPとはLife Continuity Performanceのことらしく、震災などにあっても普通の生活が維持できることを示しているようです。

LCPのためには耐震性があるとか非常用エレベーターや電源などの設備を備えているが必要であり、そのような住宅を登録・公開することにより防災意識の向上や生活の安全を確保する意図のようです。

我々ユーザにとってはそのような制度に登録してることが一つの安全性の基準になるのでありがたいのですが、供給者側に立つと、非常用エレベーターや非常用発電を備えるのは大幅なコスト増につながるので、価格が上げられないこの御時世ではより収益を圧迫する材料となりかねませんし、おそらく築10年以上のほとんどの中古マンションではそもそも論として、このような設備の必要性の発想がなかったと思いますので、人気が高まってきている中古マンション市場にとっていわば冷や水になってしまう制度かもしれません。

ですが、もう来月で1年となってしまうあの大震災が風化することなく教訓として
次の世代に引き継ぐためには、コスト増とか市場に悪影響とか言っている場合でなく実施していく必要があるのかも知れません。

なんで英語の名前にするのかは少々疑問ですが、制度としてはいい取り組みなのでそれぞれの地方自治体でも実情に応じて導入してほしいものです。

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