コラム

発見コラム「田井の目」

不動産鑑定士の目線で見る世の中はちょっと違う?!

2012/06/18

評価される地価公示

我々不動産鑑定士が所属する協会から案内があったので行政事業レビューなるもののインターネットライブ中継を初めてみました。

ちょっと前にテレビでも話題になった「事業仕訳」と同様に外部有識者の方々が国が行う事業について評価し無駄がないかを厳しくチェックします。そして担当する行政の部署の方がそれに答える形で会議がすすめられていました。

なんでその行政事業レビューを一介の鑑定士が見たかというと私も担当している地価公示がその議題にあがっていたからです。

地価公示とは国が地価を調査し公表する事業で、土地取引の指針になり税収の基準となる価格を決める役割がありその業務を我々鑑定士が国から受託を受けて作業しています。つまり普段土地の評価をしている地価公示制度そのものの有用性が評価されていました。

そして地価公示に関して有識者の先生方は「市場で取引価格は当事者間で決まるのにそんな調査は必要なのか?」とか「ホームページのアクセス数の向上が成果とはなにごとか?」とか「鑑定協会のHPで公示地点数が確保できたというコメントがあるが国土交通省と鑑定協会は結託してるのか?」的な数々のきびしーいご質問が飛び交いました。

長い間独占的に鑑定士が行われていることが誤解を招きやすく制度的な改革の必要性は受注をしている当事者でも感じることですが有識者の方々のご指摘が、行政の事業に対するご意見なのか、鑑定評価に対するご意見なのかちょっと混乱されている場面が多くありましたね-。

ある作業を行うのに一定の知識水準が必要とされ、それが資格として必要ということはよくあるのに、この地価公示という作業は「そんなんだれでも出来るだろ?」的な論調で議論が進んでいったのは悲しいかぎりであります。

確かに37億円の国費を投入して行われる事業であるので、より国民に有益な資料として活用されるべき方法は考えられるべきでしょう。そうなると「地価公示の成果が役割を持たせ過ぎだ」という指摘がありましたが逆に提供される地価の変動データーが「新しく高速道路を作った場合の地価の上昇に伴う税収効果」や「市街地開発事業による地域活性化の効果」の測定材料に使うなど、いままで以上の役割を担い、情報インフラとしての意義を高めていく必要があるのではないかと思いました。

レビューの結果としては「抜本的な見直しが必要」という結論であるので中長期的には現在のやり方も大きく変わっていくのかも知れません。

しかし気になるのは、当該事業は国の予算である約90兆円から比べたら0.04%の事業であり、予算案をみるとアレ?って思うものに、この事業とは桁違いの予算が計上されていることです。

どうやら国民のニーズは違う要因でこういうのは決定されているようですが我々に今出来ることは一生懸命業務に励むこと以外なさそうであります。

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