• 田井の目

チボリ公園の夢のあと

2009/09/02

チボリ公園の夢のあと

少し前のお話ですが、倉敷市の昨年破たんしたチボリ公園の跡地をイトーヨーカ堂が事業主体になって再開発がされるという報道がありました。

このチボリ公園の破たん経緯については以前岡山のテレビ番組が作成した「おとぎの国の迷い道~倉敷チボリ公園破たんの構図~」というテレビ番組が名古屋でも深夜に再放送されているのをたまたま見たので、東海地方の話ではありませんが、関心を持っていました。

そのテレビ番組によると破たんの原因として①入場予測の見通しの甘さ②追加投資の発想がないなど事業計画の甘さ③借地であるため担保価値がなく追加融資が得られなかった④ヨーロッパの伝統あるテーマパークに多額のデザイン料を払ってスタートしたのに集客のためとはいえ、おみこしはでるわ、韓国ウエディングショーをやるはとコンセプトがぶるぶれになっていること、などが指摘されていました。

これらのオペレーションの悪さ以上に私が気になったのは、473億円もの総事業費のうち343億円もの税金が投じられたのに、その失敗の責任をいわゆる役人の方がだれも取っていないということです。番組内でもハンコを押した責任者にインタビューしても「なんだったけなー」というまったく他人事みたいないいぶりでした。

跡地が再開発され、民間の力でにぎわいを取り戻そうといのはいいことですがそれによって破たんした責任がうやむやになってしまいそうでこわいですね-。

名古屋もイタリア村で失敗していますし、こうした失敗をちゃんと分析して、以後の計画に役立ててほしいです。もっと大きなことをいえば新政権も制度を新しくするばっかりでなく、なにが悪かったかを分析してから新しい制度なり政策なりを作っていってほしいものですね-。

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資料 (PDF:715KB)

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