• 田井の目

2015年は資産管理法人はいかがでしょう?

2014/12/29

2015年は資産管理法人はいかがでしょう?

毎年同じことを言っていますが年末から年始にかけて我々不動産鑑定士は地価公示の作業に追われています。

その間をぬって年末にまとめられた税制大綱などを斜め読みしていますといろいろな減税措置もありますが、大まかに言って個人に厳しく、法人にやさしくという流れは止まりそうにありません。

私がお目にかかる家主さんや地主さんもその対応方法に頭を痛めている方も多いようです。

そういう方に私が最近お勧めしているのは資産管理法人の設立です。

ご存知の方も多いと思いますが、資産管理法人は個人で行っている不動産賃貸事業や不動産投資事業を法人を設立して行うことで、「大家さんや地主さん」が「社長さん」になり不動産事業を行うことです。

役員報酬を支払い、給与所得控除が活用できる所得税法上のメリットがあり、または不動産の分割でなく株式の分割でよく、子供を役員にすることで資産を次世代に移転させやすいなどの相続税法上のメリットなどがあると言われています。

もちろん法人を運営していくわけですので、税理士さんに決算をお願いしたり設立費用がかかるなどのデメリットもあります。

しかし私が薦める最大の理由は、法人を設立することで不動産収入を仕事として考えることができる発想の転換です。

意外と人は仕事となれば困難を克服しようとしたり、新しい知識を得ようと努力したりするのですが、それが何となく得られてしまっている収入だと有難みが薄れて、お客さんであるテナントさんなどにサービスがおろそかになってしまうような気がします。設立にあたってはちょっとの決断力と手間ヒマがかかりますが何かを始めないことには今後ますます厳しくなる環境に耐えられなくなるおそれもあります。不動産事業も従来の考えにとらわれず新しい発想を取り入れてサービス産業として本腰を入れていかなければならないではないでしょうか。

私も少しずつですがバージョンアップをし、皆様の様々な不動産にまつわるお悩みの解決にお役にたてるよう来年も精進して参りますのでよろしくお願い申しあげます。

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